グローカルなCB造住宅

山之内裕一・山之内建築研究所

おおまかにCB造住宅(コンクリートブロック造住宅)の歴史的な流れを追うと、コンクリート建築の出現と共に始まり、欧州などの組積造の系譜を持つ地域社会の中で継承され現在に至っている。日本においても同様にコンクリート建築と共に移入され、CB造住宅は先進的な取り組みとして注目された。しかし木造住宅が占める状況に大きな変化は見られない。一方で北海道においては、戦後の寒冷地住宅政策をエンジンに、廊下を無くし居間を大きく取る合理的な間取りが受け入れられ広く普及した。それはコンクリートの普及というグローバルな普遍性と、住宅が立地する地域のローカルな多様性が掛け合わされた結果だと考えている。とはいえ現在は他地域同様に稀な存在であることに変わりはない。CB造住宅という遺産をどう後世に活かしていけるか、新規CB造住宅設計作業と並行しながら考えているというのが私の現在だ。特に1970年代から2000年代までの30年間、北海道ではCB造住宅が花開いた。その時代のつくり手たち、つまり建築家やメーカーおよび施工者の方々にインタビューして記録し、さらに現存CB造住宅を訪問し記録する作業を関係者の協力を得て少しずつ始めている。 グローバル(global)に考えてローカル(local)に働く、そのような意味で昔も今も私は理解している。グローカル(glocal)は、私にとってCB造住宅に向かい合うときの大切なキーワードなのです。

詳細情報

作品名:江別の平屋1 (CB+Whouse)

所  在:北海道江別市

構造・規模:補強CB造および一部木造、平屋

敷地面積:266.00㎡

延床面積:107.97㎡

設計監理:山之内建築研究所/山之内裕一

施  工:松浦建設

ブロック施工:よねざわ工業

設 計:2019年9月~2020年1月

竣  工:2020年4月~2020年9月

写真撮影:佐々木育也

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