リン回収と炭素貯留 実証施設が完成 フジタなど
フジタ(本社、東京都渋谷区千駄ヶ谷、社長=奥村 洋治氏)が代表機関を務める共同研究体(住友重機械エンバイロメント、東北大学、国際農林水産業研究センター、福山市)は、国土交通省の下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)に採択された「リン吸着バイオ炭によるリン回収および炭素貯留技術実証研究」の研究施設を、松永浄化センター(広島県福山市)内に整備し14日、完成式を行った。新技術は、木質バイオマスや下水汚泥の炭化物を原料としたバイオ炭により、下水汚泥の脱水ろ液からリンを吸着・回収し、肥料利用するもの。施設は「リン回収建屋」と「炭化装置建屋」の2棟で構成。リン回収建屋では、バイオ炭を用いたリンの吸着・回収を行い、炭化装置建屋では汚泥炭化装置で脱水汚泥を乾燥・炭化する。両工程を通じて得られる「リン含有バイオ炭」は、肥料効果に加えて土壌改良材や炭素貯留など多様な機能を兼ね備えており、地域農業における循環資源としての活用が期待される。
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