流域全体で水収支把握 多段階で浸水リスク想定 土木学会が流域治水で提言

土木学会(会長=佐々木葉氏)は7月26日、これからの流域治水の在り方についての提言「流域全体における水収支の把握と領域の垣根を越えた協働で進める流域治水 流域内の水量バランスを全住民が知り、考え、行動するために」を発表した。 近年激甚化している水害を踏まえて土木学会豪雨災害対策総合検討委員会フォローアップワーキンググループ(委員長=塚原健一九州大学工学部教授)がまとめたもので、2つの柱で構成。ひとつ目の柱として、流域内の降雨量や土中への浸透量、貯留量、河道への流出量、河道貯留量、河道流下量、氾濫量が時系列でどのように変化するのかを示した「流域水収支図」の作成を求めた。ふたつの目の柱では、治水施策完了には長期間を要する一方で、洪水氾濫や土砂災害リスクが増大していることを踏まえて、各地域の治水整備の進捗状況に応じて、どの程度の規模や発生頻度の降雨で、どの領域が、どの程度浸水するのかがわかる「多段階リスク明示型浸水想定図」の作成を提言した。

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