超小集電が実用化段階へ、新型「シキール」を発表 武井工業所
超小集電の実証施設「琉庵(LU-AN)」(茨城県常陸太田市)で、7月28日と30日の両日、同技術の実証実験を兼ねた点灯イベント、「2025INFINITI・100Wチャレンジ」(主催・オフグリッド・デザインコンソーシアム、代表=中川聰氏)が開催された。「超小集電」とは中川氏が提唱した造語で、「あらゆる自然物を媒体として、集電材(電極)を介して微小な電気を収集する技術」を意味する。いわば「土に電極を刺して発電する技術」であり、その原理は教科書にも登場する「ボルタ電池」と同じだ。これに専用回路を組み合わせることにより、これまで微量にとどまっていた電力を、常時利用可能な独立電源に転換した点に新規性と革新性がある。琉庵の外構には、武井工業所(本社、茨城県石岡市、社長=武井厚氏)が開発した、同技術搭載の新型「シキール」が設置されている。超小集電をバッテリー電源に利用した、スタンドアロン型の空間照明「TUTTI」を搭載した製品で、外部配線は一切不要。周囲が暗くなるとセンサーにより自動点灯する。従来の境界ブロック擁壁に、防犯性・景観性・防災性を兼ね備えた新たな価値を与える取り組みとして、新型「シキール」は来場者の高い関心を集めた。
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