CB建築の講義・幕間

山之内裕一・山之内建築研究所

かつて経験した非常勤講師の講義は、週一回×一五週＝一五回を半年間でおこなう。その体でいくと、この講義もそろそろ折り返し点。ということで、今回は休講を兼ねた幕間と洒落てみた。実は三年前に「系譜のファクト」として一度この連載を振り返ったことがある。当時、30年間ストックしてきたCB建築の実施例紹介が底をつきかけた。反面、連載を通じてCB建築の奥深さに気づかされることが多く、連載継続を強く意識した。幸い編集者の賛同が得られたこともあり、今日に至っている。 2013年10月「藻岩下の家」で第1回掲載後、10年間100回掲載した。そこで、紙面がタブロイド版に拡張する機会に乗じて、掲載100話のコンセプト的画像を並べて俯瞰することにした。私が北海道の辺境の地に設計したCB建築が一般的なものだとは考えていないが、1年1件程度の設計機会が私に訪れる、この地のCN建築ポテンシャルを今後も大切にしたい。