No.45  コンクリート製品企業が長らく成長していない。その原因を考える

1.他材料製品との価格競争力を増す必要がある。そして、性能アップ出来れば勝てる。その第一の好例は、パイプである。

2.日本の工場製品の品質レベルが、ミキシング2時間後にバイブレーター無しで作られる現場打ちコンクリートと同じ品質レベルでは情けない。更に、これを大きく下回る品質の即脱製品の生産レベルは、もっと情けない。

3.何十年も同じレベルの製品を製造・販売している業界は、他にない。欧米レベルに比べて、非常に低品質レベルである。今は、品質は圧縮強度ではなく空隙率で示され、空隙率は1%達成レベルが実現している時代。

4.とも角、世界では、とっくの昔に消えている品質レベルが、日本の規格であることが問題である。

5.まず、品質レベルを「これ以下はダメ」の発想から脱却せねばならない。品質レベルは、有力な競争力である。それも、コンクリート製品同士の競争力でなく、他材料製品との競争力が必要であり、重要である。

6.製品の品質レベルを、圧縮強度で判定しているのが、大きな問題点である。コンクリートとモルタルは、性能に大差があることは認識している。コンクリートをモルタルに近づけたものが、流動化コンクリートである。その高品質の流し込み生産品より、最新の即脱製品は、はるかに高品質品になっている。

7.日本の即脱製品生産技術は、ものすごく遅れている。世界最新、最高のレベルより、大局的に見て5段階下のレベルにある。その結果、空隙率が9%とものすごく高い。それが、日本の即脱製品の低品質を招いている。

8.現状の低品質製品をストップさせる必要はない。これは、これで売れているのである。新しい動きとして、大幅売り上げ増対策として、世界的に見てハイレベルの即脱製品にも取り組みましょう。

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