住宅の庭づくり

設計/山之内裕一・山之内建築研究所

所有者が替わりながらも大切に使い続けられる家がある。家族構成とライフスタイルの変化に対応し最小限の改変で住み続けることが可能な家がある。私が十五年前に設計した個人住宅で、新しい所有者と共に住まいづくりに関わることになった。最小限の設備更新や屋根外壁の再点検と取扱説明を済ませた後、庭を再整備することになった。当初から関わる造園家の再登場も実現した。この土地と住宅に調和する庭づくりを一緒に考え、庭は窓から安らぎや感情を与えられる表現なのだと、いつも語る造園家だ。十五年前、庭に植えた落葉樹のツリバナは、いま美しい木影をブロック面に映し出す。再整備に当たり、庭は外の居間というコンセプトを決めた。木々で取り囲みプライバシーを守る手法。ニオイヒバを十数本追加し、剪定した既存のニオイヒバと合わせ緑のフィルターとする。庭から見えるまわりの家々が心地よく感じられる庭づくりを追求した。庭は、住宅完成と同時に整備されることが理想。しかし限りある予算ではなかなかそうはいかない。ついつい庭づくりは後回しになってしまう。一方で住宅に住み始めて、時間差で庭づくりすることは合理的でもある。所有者変更の機会から庭づくりを通じコンクリートブロック住宅に再び関わることができた。建築家の幸せな物語だと私は思う。

美しが丘の家  詳細情報

  • 所   在 :北海道札幌市清田区美しが丘
  • 構造・規模 :補強CB造一部木造、2階建
  • 敷地面積 :330.58㎡
  • 延床面積 :152.54㎡
  • 設計監理 :山之内建築研究所/山之内裕一
  • 施   工 :札建工業株式会社
  • ブロック施工:よねざわ工業
  • 造  園 :政村庭園/政村悦啓
  • 竣  工 :2006年

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