No.47 2月になりました。一年で最も忙しい月です。

人手不足が問題になっています。一年に生まれる子供が以前は200万人でしたが、年々減少し、今は88万人が続いています。当時の僅か44%しか生まれてこない時代になっています。それなのに、コンクリート製品メーカーは省力化生産が、全く進んでいません。大昔からの生産システムが稼動しています。改めて経営陣は工場内を歩き回り、今こそ生産改革をやるべきです。ひとつずつ省力化を進めましょう。そうしなければ、やっていけなくなる時が近いことを痛感し、動き出しましょう。

日本がどの位遅れているか、一例を上げます。私は今、ドイツの68人にクリスマスカードを送っています。年賀状と異なり、クリスマスカードは、ある程度近しい方にのみ送ります。そのドイツの友人の一人が、西ドイツと東ドイツが合併して、国境の壁を壊す行事が行われることになった時に、私を招待してくれて、立ち会いました。その時の友人の言葉が、今でも忘れられません。随分前の事であることは、分かるでしょう。こう言いました。「東ドイツは、もの凄く、いろいろ遅れているのです。例えば、西ドイツでは、ヒューム管工場がゼロになったのは、随分、前のことです。ところが、東ドイツには最後のヒューム管工場が、まだ残っているのです。今は数秒で生産出来るものを、2日がかりで生産するのです。一事が万事です。」

日本を見て下さい。コンクリート製品メーカーが約900社ありますが、最大企業はヒューム管メーカーです。一事が万事です。日本のコンクリート製品メーカーが、いかに遅れているか、反省し対策を急ぎましょう。まず生産の省力化ですが、他材料との競争に今、完敗している商品が大量に売れる様になります。

その第一のものが、パイプです。今、スチール製のパイプは、450万トン売れています。コンクリートパイプは、ヒューム管、即脱管合わせて約20万トンで、その5%以下です。一般に30㎝φは、プラスチック製が大量に売れていますが、ヒューム管メーカーは、「採算に乗らない」として生産販売をしていません。

反省して、進むべき道ははっきりしています。即脱の技術、生産設備が進歩に進歩を重ねており、小型のものから超大型のものまで、成形出来る様になりました。そして、出来上がった製品の空隙率は日本の流し込み製品が5~6%なのに、海外では1~2%の素晴らしい品質の即脱製品が一般化しています。

我々も頑張りましょう。

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