No.49 打継面処理剤の選定方法

1.製品の表面に、粗面を作る為の薬剤です。化粧面の場合は、いろいろの深さのものを使用しますが、打継面の場合は常温で深さきっちり4㎜が必要です。最近は、コンクリート製品をジョイントして使用するケースが増えています。以前は3㎜と言っていましたが、どんなに優れた薬剤でも夏場には0.5㎜深さが少なくなることが判明し、今は常温で4㎜が必要と確定しました。これを実現できる薬剤を使用する必要があります。重要です。まず、これが第一の選定条件です。現在、打設面用9種、型枠面の11種が使用されています。

2.打設面と型枠面に、同一の薬剤が使用出来るのはCSE-L130の1種のみで、他は全て異なる薬剤を使い分ける必要があります。

3.危険物かどうかを、ものすごく気にされる方が多いですが、打設面用の薬剤は全て安全物です。型枠面用は信越産業のチエンテック4種と、ノックスのデラパント3種が危険物で他は安全物です。SDS(セーフティーデータシート)ではなく「試験成績表を下さい」と言うべきで、「発火点は250℃」など説明が書いてあります。

4.危険物でなくても、使用方法の詳細を書いたものを調べると良いです。最適の使い方があります。

5.コスト比較は1ビンいくらではいけません。㎡あたり必要量を調べると良いです。調査結果によりますと、塗布の方が使用量は多くなります。又、スプレーの方が、広い面積に対しては省力化効果があります。使用量は大略、必要量の2割アップ位になります。

6.塗布量が必要量より少なすぎると、上手く洗えません。又、塗布量に比例するタイプが殆どですが、必要量以上なら一定の深さの粗面が出来る薬剤を選ぶと、素晴らしい出来上がりになります。深くなりすぎるとジョイント力としては十二分になりますが、洗う時のダストの発生量が多くなり、省力化に反します。

7.打設面に使用する場合、コンクリート面に浮き水が出て、それが引くまで待つ必要があるものが殆んどです。打設して、すぐスプレー出来るシステムのものは、CSE-L130のみです。

8.型枠面に使用する場合、塗布後の待ち時間の短いものが良いです。長いものは24時間です。最短は15分でCSE-L130です。

9.塗布後、ずっと水に濡れてはいけないものが殆どで、CSE-L130は15分で反応して硬化皮膜が出来るので、その後、水に濡れても大丈夫です。

10.CSE-L130は、最近最新型になっています。以前のものとは異なります。薬剤の選定については、販売店に問い合わせるのではなく調査、研究が本務である原田にお問い合わせ下さい。

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