No.57 大局的にコンクリート製品の大進歩をまとめました

1.建設業全体で見ると、売上高は10.1%増(3月期通期予想)。1部上場61社の実績です。この上半期は15.8%増でした。でも、コンクリート製品業界は伸びていない。この流れがずっと続いているのです。

2.ドイツの最近10年を見ると、コンクリート製品化率が伸びています。コンクリートの総売り上げトン数に対する製品割合は日本の4倍以上です。やるべきことをやれば日本も製品化率を伸ばすことができます。

3.ドイツの製品化率が大きく伸びてきた理由は明快です。①アスファルト舗装が減りコンクリート製品が伸びている。②プラスチック製パイプが土木分野で激減。その理由は、プラスチックの値上がりとコンクリートパイプ生産の全自動化です。また、プラスチック製品の劣化に伴う短期補修の必要性も、その要因となっています。③コンクリート製品工場の全自動化が大きく進んでいます。その結果、利益率が向上し広告宣伝に資金を回すことができ、それが新たな需要を生み出すという好循環が生まれています。

4.他材料との競争力が大幅に向上しています。まず日本でやるべきことは、複数社で最新の共有工場を新設することです。大幅なコストダウンと生産の省人化、全自動化により、運賃コストを吸収することができます。また多くの工場を保有する企業は、自社工場を集約して最新設備の工場とすれば、1工場の売上を100億円以上にすることも可能です。

5.型枠1台で1回転もしくは2回転の生産方式から、次の時代へ前進しましょう。最新設備なら、例えば1.7㎡のフラットな製品を11.5秒で生産できる時代です。多種の即脱製品生産ができる時代になりました。

6.そして、即脱製品の品質も、今の日本では信じられない高レベルで実現できる時代となりました。これまでも紹介してきましたが、現在の日本のコンクリート製品の空隙率は流し込み製品で5%、即脱製品で9%です。でも最新の即脱製品は「1%強」という言い方をしています。この結果、製品性能が大幅に向上しています。圧縮強度も1000㎏/㎠を越えました。

結論 日本のコンクリート製品メーカーは、大きく売り上げと利益を伸ばせます。どういう順序で、推進するか一緒に考えましょう。

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