控長35㎝大型ブロックの布積み施工で２つの提案　土研と全協　　

土木研究所と全国土木コンクリートブロック協会（会長＝本間丈士氏）が2018年から取組んできた「大型ブロック積擁壁の設計・施工・維持管理の高度化に関する共同研究」が昨年度に終了し、その研究成果を「共同研究報告書」にまとめた。一般に、道路ブロック積擁壁には控長35㎝以上の積みブロック（間知ブロック）が使用されており、道路土工擁壁工指針では既往の被災事例等の経験を考慮して胴込めに現場打ちコンクリートを使用し、谷積で施工することとされている。一方で、谷積み施工には熟練した技術が必要なことから、主に省力化を目的として、控長は35㎝を維持したままブロック面を大型化した積みブロック製品も開発され普及が進んでいる。こうした実態を踏まえ、報告書では控長35㎝のまま大型化したブロックを布積にする場合には、①胴込めコンクリートの充填不足のおそれの少ない形状の積みブロックを使用する②ブロックどうしの接合部と胴込めコンクリートの打継ぎ面の高さが揃わないようにする―の２点を提案した。