透明な住宅

設計/山之内裕一・山之内建築研究所

建築には、基本的に「一敷地一建物」という原則があって、敷地は必ず道路に接することになっています。道路は、公共のものですからいろいろな人々の目に触れることになります。普段、私たちは道を歩くときにそうした建築の外観を街並みとして認識しているのです。

住宅建築に限っても設計者は、そのことを強く意識し道路からの見え方を考えるわけです。いわく住宅の外観は公共のものであるというような…。ところが、住宅内部から考えていくと、必ずしも道路からの見え方とは関係がないことが分かってくるのです。そのどちらを優先するのか、という選択にぶち当たるのです。もちろん、広々とした敷地を有している場合は例外として、ほとんどの住宅が抱える大問題です。その両方を同時にしかも有効に実現する方策はないのだろうかと考えました。その結果、たどり着いたアイディアがあります。全体をいくつかの部分に分割し、それぞれを対応させるというものです。つまり、内部の様々な要望に対応するいわば住宅の居心地の良さや快適さを担う部分と、道路からの出入りや見え方を考えて決めていく部分とに半ば強引に分けてデザインをしました。

NU-HOUSEは、そうした過程を経て生まれた住宅です。敷地のある地域は、南北方向からほぼ45度斜めに振れた道路に面しています。そこで、住宅全体を道路に面した部分と、真南に向けた部分とに大きく二分割しました。そのうえで、それぞれの部分を45度の角度で接合する平面構成としました。平面の作り方を筋道立てて追いかけていく、そうしたいわば透明性を大切にしたコンクリートブロック住宅です。

NU-HOUSE  詳細情報

  • 所   在 :北海道札幌市北区
  • 構造・規模 :補強コンクリートブロック造、2階建
  • 敷地面積 :161.30㎡
  • 延床面積 :132.80㎡
  • 設計監理 :山之内建築研究所/山之内裕一
  • 施   工 :株式会社松田工務店
  • 竣  工 :1991年
  • 工   法 :CB二重積外断熱工法
  • 撮   影 :安達 治

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