住宅の社会性

山之内裕一・山之内建築研究所

私は熱心なファンとまでは言えないが、どこにでもいる野球好きで、毎日のようにニュースサイトで対戦結果や選手の活躍などを知りたくなる。プロ野球だけではなく、ときどき米国メジャーリーグの情報も気になってくる。今年、クリーブランド・ガーディアンズという球団名を目にし、はて?と思った。昨シーズンまでインディアンスだったからだ。調べてみると、今季から名称変更したのだという。理由はインディアンスという言葉が使いにくくなったこと。なんとも米国らしい。このような社会性をポリティカル・コレクトネス(政治的妥当性)と呼ぶらしい。  住宅設計を生業としている私にも実は最近使いにくい室名がある。「便所」である。とくに若いクライアントとの打ち合わせでは、少しはばかりながら「トイレ」と言う。図面に至っては機器形状表現のみで済ましている。20年前なら「便所」と書いていたのだが。ちなみに「便」とは便利と書くように、都合のよいこと、という立派な意味がある。(出典:大辞林)だから堂々としていた方が良いのだが、どうも勝手が悪い。そこで今回は江別の平屋Ⅱのトイレまわりをご紹介したい。玄関から室内に入るとすぐに手洗いのある前室、その隣にトイレを配置した。コロナ禍の日常の社会性へ、小さな配慮をしている。

江別の平屋  詳細情報

  • 所   在 :北海道江別市
  • 構造・規模 :補強CB造一部木造、平屋
  • 敷 地 面 積 :300.00㎡
  • 延 床 面 積 :101.26㎡
  • 設 計 監 理 :山之内建築研究所/山之内裕一
  • 施 工 :松浦建設
  • ブロック施工:よねざわ工業
  • 竣 工:2021年3月

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