No.60 自社のこの10年を振り返ってみましょう。そして、大発展策が存在することに注目しましょう。

年間売り上げと、年間利益のグラフを作ってみると良いです。もう一つ、この10年の物価上昇率のグラフを作りましょう。この二つの表から、インフレ率で修正した数字を見てみましょう。そして、その数字を反省材料に成長企業を目指しましょう。1部上場企業の、この10年の年間売上高と利益がどれくらい伸びているのか、その実情をまず知ることです。これまでの数字は忘れて、自社の成長率を上場企業の平均以上にすることが必要最低ラインと考えて、目標を設定すべきです。

何をやるかを考える前に「改善」と「改革」という言葉があることに注目しましょう。改善ではなく改革をやらないと、いけません。改革は大巾です。大幅な売上げ増と利益増を目指して、いざスタートしましょう。自社としての新事業ではなく、業界としての新事業をやると売上げの大幅増が実現出来ます。

具体的に何を目指すべきかを検討しました。まず、ヒューム管から脱皮してパイプの世界を改革する。これをやりましょう。今、日本では鉄のパイプ、その他金属パイプ、プラスチックパイプが大量に売れています。コンクリートパイプはヒューム管がメインですが、出荷量は年間わずか約20万トンレベルです。鉄は、この25倍売れているのです。プラスチックはもっと売れています。パイプの需要を、鉄やプラスチックから、コンクリートに代えましょう。特に、ヒューム管は径30㎝以下のサイズがありませんから、これをやりましょう。小径管です。鉄は錆びますし、プラスチックは老朽劣化します。更新時には製品代だけでなく掘削コストも掛かるので費用が膨大になります。日本の財政赤字削減策として、素晴らしいコンクリートパイプを生産しましょう。

世界に目を向けると、コンクリート製品の生産技術がもの凄く進歩しています。主力は即脱生産になっています。即脱製品は超高品質化して、1本の生産タイムは十数秒です。翌日には出荷が可能な時代となりました。日本のヒューム管では世界に通用しません。パイプのジョイント部も工夫しましょう。パイプの世界を改革するのに、現状のコンクリート即脱管では不十分です。世界はもっと素晴らしい品質に大進歩しています。しかも、今のヒューム管価格の3割ダウンでも、もの凄く利益が出せます。小型製品も大型製品も、素晴らしい即脱製品が出来る時代となっています。流し込み生産よりも遥かに高品質な製品が出来るのです。鉄は約100円、プラスチックは数百円の材料です。コンクリートはキロ6円の材料ですが、この技術を生かしてさらに加工費を下げることができます。コンクリート製品業界は、もっと頑張りましょう。

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